KJ法とは

ヒマラヤ保全協会ネパール事務所
<ネパール王国、ポカラ>
(2001年3月)

<目次>

KJ法とは

発想法

W型問題解決モデル

KJ法の実践方法

引用文献

 


2003年6月9日発行/2004年2月6日更新

 

 

 KJ法とは

 「KJ法」とは、ヒマラヤ探検家・文化人類学者の川喜田二郎教授が創始した「発想」と「問題解決」の方法である。創始者のイニシャルをとってKJ法と命名されている。

 この方法は、ヒマラヤでの探検やネパール王国での技術協力によってえられた膨大な情報をまとめる過程でうみだされたものであり、フィールドワークを必要とする課題に対して特に有用である。

 

 発想法

 アイデアや仮説を発想していくための技法として次がしめされている。これは「狭義のKJ法」ともいう。

 

 

 W型問題解決モデル

 問題解決の方法(モデル)としては「W型問題解決モデル」がしめされている。

 

 

 このモデルによる問題解決は、「問題提起」 →「 探検」 →「 野外観察」 →「 データをしてかたらしめる」 →「 評価 」、「決断」をへて、「構想計画 」→ 「具体策 」→ 「手順化」 → 「実施」 →「 吟味検証」 → 「結果を味わう」の順にすすめる。A→B→C→Dの部分を「判断」、D→E→F→G→Hの部分を「執行」ともいう。

 

 KJ法の実践方法

 KJ法の具体的な実践方法(技法)として次がある。

 (ア)KJ法1ラウンド

 「取材」では、記憶・資料・会議・フィールドワークなどから情報を収集し、定性的データとして記載する。つぎに、えられた定性的データを「狭義のKJ法」の手順にしたがってくみたて、アイデアや仮説を発想していく。

 

 (イ)2ラウンド累積KJ法

 上記の「KJ法1ラウンド」をW型問題解決モデルにそって2回累積し、実施にこぎつけ問題を解決していく。

 

 (ウ)6ラウンド累積KJ法

 上記の「KJ法1ラウンド」をW型問題解決モデルにそって6回累積し、実施にこぎつけ問題を解決していく。

 

 引用文献

 川喜田二郎著『発想法』(中公新書)1967年、中央公論社。
 川喜田二郎著『続・発想法』(中公新書)1970年、中央公論社。
 川喜田二郎著『野外科学の方法』(中公新書)1973年、中央公論社。
 川喜田二郎著『KJ法 - 渾沌をして語らしめる -』1986年、中央公論社。

 

 

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